2013-11-10

The Diet / (self-titled)

カルガリーのThe Dietのセルフタイトルのフルアルバム。現在はbandcampでデジタル音源のみ公開、購入可能となっています。このアルバムは以前にあったEP5曲がさらに派生していった内容なのかもしれませんが、サイケデリックな音の広がりとポストパンク要素が十分に披露され、おそらく期間的にもいくつかの時期に分けて制作しているのだろうか、バンドとして一貫した雰囲気を持ちながらも各曲が練られていて丹念な印象も。#3 "Duplicators"のスリル加減や#4 "Kids By The Pool"のまどろみ感なども聴きどころですが、ハーモニーにも重点が置かれている。また中盤のインスト曲、#6 "Hysterical"ではエクスペリメンタルなサウンドも垣間見えて一面性だけではない事も分かった。程よいバランスを保ちながらほろりと流れるメロディは美しいながらも、どこか儚げで危うい。全体に霧のように広がる冷たい空気感と繊細で暖かいハーモニーとの対比も魅力の一つ。しかし以前からあった最後の#11 "Cult Babies"はやはり一番ディープでインパクト大だ。ずぶずぶと大きなうねりに飲まれるようなサイケ感がうまく結晶化されている。このアルバムは曲ごとに枝分かれしていると思った理由はもう一つあって基本的にはバンド主体だが一部、元WomenメンバーのPatrick Flegelが3曲、Chris Reimerが1曲レコーディングに関わっています。(※どの曲かはbandcamp参照)元々交流が深かった両バンドでしたがこの辺がまた違ったニュアンスが出ている要因だろうし深みが増して興味深い。
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bandcamp : Digital[released]July 28, 2013 
 
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#3 "Duplicators"のミュージックビデオ


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