2013-07-24

CROSSS / Obsidian Spectre

カナダで活動するトリオ、Crosss(拠点はハリファックス、モントリオール、トロントと表記が複数あり時期によって違ったのかも)今年6月にリリースされたデビューアルバム「Obsidian Spectre」
グランジ、サイケデリックたまにメタル要素もほんのり漂い、地を這うヘビーでどっしりとしたサウンドが渦巻いていて#1 "Loki"からずるずると引き込まれます。
サウンド的にダークながらも、ヴォーカルの熱はそんなモノトーンの中にビビットな色を添える様な存在感。#2 "Smoke"の中盤からの鮮やかな流れや、特に#4 "Witching Hour"はどこかセンチメンタルとも取れるメロディもパワフルなリズムと絡み一層インパクト大。アルバムの曲のほとんど、つまりA面ではユニークな曲の展開に見られるタイトな演奏、言い換えればしたたかさと感情的かつストレートに熱を発散させている部分とが持ちつ持たれつで巧く作用している。
一方のB面は20分にも渡るエクスペリペンタルなインストの#8 "Will-o'-The-Wisp"のみという大胆な構成になっているのにはちょっと驚いた。じわりとノイジーなサウンドを重ねながら起承転結の内容で興味深い。根っこの部分は共通していてもアプローチが全く異なっている。が、それもそのはず。クレジットによるとA面とB面ではメンバーとレコーディング時期が異なります。どちらもAndy Marchを中心にA面の方はハリファックスで、(おそらく現在活動しているトリオでのレコーディング)B面は2009年にモントリオールでレコーディングされたものらしく納得。そういった意味ではこのアルバムはバンドの今までの活動遍歴が浮き彫りになっている内容なのではないだろうか。
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Telephone Explosion : 12"[released]June 11, 2013 
*bandcamp :  Digital

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#1 "Loki" 怪しげな雰囲気のビデオ。
Crosss - "Lucky Loki" 2013 from Jeremy Jansen on Vimeo.

じわじわ痺れて来る #3"Bones Brigade"
 

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